過去ログ - 安価でシークレットゲーム2
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870: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/11/22(木) 00:55:16.69 ID:MxYydi2u0
「…………」

「何も言わないという事は、肯定とみなされますが」

「……そうよ、私は自分のために、総一君のためにこのゲームを受けたの」

「御剣さんは、今の渚さんの行動を認めてくれるのでしょうか……? あなたは、怪我をして動けないでいる御剣さんに嘘をついているのでしょう?」

「総一君は……総一君はここで死ぬべきじゃないの!! 死ぬべき人じゃないの!!」

「確かにそうかもしれません。でも……貴方がやっている事は御剣さんにとって死と同じことですよ? “誰かを犠牲にして自分が生き残る”――それは御剣さんが一番嫌悪していたことじゃないですか」

「……そんなの知ってるわよ! でも、私は総一君に死んでほしくないの! 大切な人なの!! だから……だから――」

「ここで、死になさい!!」

銃口が僕の方へ向けられる。あぁ、結局彼女を説得することが出来なかったのか。

結構良いところまでいけたと思ったのだが、彼女の意志は予想以上に堅かったようだ。

「かりん……ごめん…………」

僕は、隣にいるかりんに謝った。

「…………祐司と一緒にいるから、怖くないよ」

「……嘘だ。だって、泣いてるじゃないか」

かりんは笑顔でこちらを見ているが、瞳からは涙が流れていた。

「祐司だって、泣いてる……」

「……うん、そうだね。僕たちはどっちも臆病なんだから、しょうがないよね」

徐々に引かれていくトリガーが、僕の視界に入った。

「祐司――」

「かりん――」

僕は、結局かりんを――――――

――――――
――――
――

今日はここまでです。

では


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