過去ログ - 【Fate】汝、自らを以って最強を証明せよ【コンマで聖杯戦争】
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899:1 ◆otXcqJ9cB.[saga]
2012/09/01(土) 06:48:39.09 ID:WpkUEXYAo


【プロローグ】




「知ってるかい、ライダーちゃん。物語って、キャラが勝手に動いて作り出すらしいぜ?」

ライダー「ふーん」


ボクのマスターは変な人だ。

狂言回しめいた言動が多々ある、そんな人。
                           セカイ
魔術に関して知識が無くても、彼は「そういう演出か」の一言で全てを片付ける。

そんな彼は不意に、こうしてボクに話しかけるのだ。

唐突に、それも意味不明な内容であっても。


「僕、それは納得できないなぁ。勝手に作品を作り出すなんて、物語の書き手からしたら厄介なだけだもん」

ライダー「……キャラクターさえしっかりしてれば、作品が勝手に出来るってだけじゃない?」

「うっわ、最悪だよ。僕はそういう自主性って大嫌いだね」


舌を出し、おえーと言いたげに表情を変える。

だが、またころりと表情は変わり、マスターは笑う。

彼が登る先は、給水塔の上。

それに思わず危ないと、そう言おうとしたボクは固まる。

夕日が落ちて、夜の蚊帳が降りた街。

その光を背後に見せ、にこりと笑うマスター。

その恐ろしいとすら感じる、寒い笑みに。




「――――言うこと聞かない子は、壊しちゃうに限ると思わない?」




そう、マスターは何処までも無邪気に。

ボクに笑みを向け、そして楽しげにまた笑う。

飛び降りるマスター。

彼が笑ってボクの手を取り、握手するようにぶんぶんと振るう。

そして彼は、ゆっくりと、また何処か見透かすように、ボクへと無表情となったその顔を向けた。




プロローグ・エンド


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