過去ログ - 魔王「覚悟するがよい、魔王よ」 その4
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44: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/09/07(金) 04:25:02.34 ID:phJ6tlj/0
魔導騎士の火炎魔法(大)が発動。巨大な火の龍がうねりを上げ、湯女へ牙を剥く!
だが、湯女が片手を横へぶんっと振るうと龍は一瞬にして消え去ってしまった。

魔導騎士「…………」

湯女「上位魔法のくせにやたら軟い物でしたねぇ。あなた、本気でそのつもり?」

魔導騎士「さぁ……」ボソ

湯女「?」

魔導騎士「う、うう……! ボクの魔法じゃ歯が立ちません……」

重騎士「騎士を連れてすぐに離れるがいい! 最大火力でぶち放つぞ!」

重騎士が構える大槍から蒸気がしゅうしゅうと上がり始め、熱で景色が歪む。
砲台からは限界まで溜められた魔力の輝きが漏れだしている。

湯女(魔力を実弾に込めているのか。人間はいつのまにそんな技術を)

湯女「利口な種族ですこと♪」

重騎士「てェ――――――――――ッ!!!」

魔力の色を纏った鈍く輝く砲弾が重騎士が持つ大槍から射出された!
湯女は座りこんだまま、発射されてきた砲弾を見つめ

湯女「時間よ止まって。私だけの為に〜」


・・・

重騎士「     」

騎士「     」

時間停止した世界の中、唯一この場で行動する事ができるのは湯女のみ。
砲弾は空中で固定されてしまったかのようにピタリと運動を止め、固まっている。

湯女は余裕を持って立ち上がると、砲弾を触り、向かってゆく方向を無理矢理替えた。

湯女「こっちだと世界樹に当たっちゃって可哀想だから。お返ししますねぇ」

湯女「それにしても歯応えが……直前で魔王と戦ったからかしら」

湯女「まぁ、この子も頑張ってたけどさすがに神様には叶わなかったわねぇ〜♪」

魔王『    』

魔王は、以前のように時間停止した世界へ入り込む事もなく、ぐったりその場で倒れたままであった。

湯女「時は動き始める。私だけの為に」

・・・


重騎士「――――――…………はぁっ!?」


どかあああぁぁ〜〜〜んっ!!!


無惨にも、撃った砲弾は撃ちだした重騎士へ当たり、大爆発を起こした。

騎士「重騎士殿ぉーーーっ!!」

騎士「な、なにが……なんなのだ……! なんなのだぁ!?」

魔導騎士「騎士くん落ち着いて……私たちがしっかりしないと」

騎士「だって弾が! 撃った弾が…確かに奴へ向かった弾が…」

湯女「これ以上は無駄だとお分かりいただけましたぁ?」

騎士「うっ!」

湯女「とっとと元の世界へお帰りなさい。ここはあなたたち人間がいては良い地ではないのですよ」

湯女「さぁ」


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