過去ログ - ロバート「葉君と八重ちゃんは似合いのカップルだね」
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19: ◆lc8fM/f/jN38[saga]
2012/09/03(月) 05:21:19.88 ID:P1Wtri/Z0
キャンプ座間。
指令室内部。
ロス中将はエミル・ブロンスキーに、『ある計画』の説明をしていた。

ロス中将「これから君に話すことは、私個人にとっても、軍にとっても最重要機密事項だ」

ロス中将「我が軍の歩兵兵器開発プログラム、正式名称『再誕計画』(※)を知っているだろう?」

ロス中将「バイオテクノロジーによる強化兵士育成プログラムだ」

ロス中将「第二次大戦中、エイブラハム・アースキン博士がヒドラのスパイに暗殺されたせいで頓挫した『スーパーソルジャー計画』をリブートしたものだ」

エミル「要するに、『キャプテン・アメリカ量産計画』と解釈すればいいのですか?」

※:スーパーソルジャー計画を『rebirth』したものであるため、この名称がついた。

エミルの率直な質問に対して、ロス中将は足を止め、彼の方を振り向いて答える。

ロス中将「解釈としては間違ってはいないが、正解とは言い難いな。ロジャースはあくまでもスーパーソルジャー1号に過ぎない」

ロス中将「スーパーソルジャー計画は、大人数のスーパーソルジャーで構成された軍団の構築することが目的だった」

ロス中将「再誕計画は、それ本来の目的を現代の技術で成功させるためにある」

ロス中将は、脱いだ帽子を机に置き、自分の椅子に腰かける。
そして、その状態で説明を続けた。

ロス中将「スーパーソルジャーを生み出すために必須のガジェット、超人血清のオリジナルは、アースキン博士の死と同時に決して手に入らぬものとなった」

ロス中将「だから我々は、当時のロジャースから採取された血液を元に開発され、特殊部隊向けに秘密裏に配備されていた健康維持薬に着目した」

ロス中将「肉体強化が起きないように成分を調整されていたが、血液のデータを元に改良を重ねた。ところがだ」

ロス中将「今から2年前、工作員から日本のある製薬会社がS.H.I.E.L.D.の援助で新型抗癌剤を開発しているとの情報が入った。ここで何故その抗癌剤の話を出したと思う?」

エミル「その抗癌剤も件の健康維持薬をベースにしていたから、ですか?」

ロス中将「A評価だ。その抗癌剤は開発の途中で、何の因果か成分が超人血清のそれと酷似してしまった開発初期の段階でな」

ロス中将「しかも、放射線治療と極めて相性が悪いという重大な欠陥もあった。動物実験で使用されたネズミの死に様はそれはもう酷い物だったとか」

ロス中将「だが、その欠陥にさえ目をつむれば、抗癌剤としては副作用が無くて従来品よりはるかに強力、という夢の薬だった。我々はそれを逆手に取ることにした」

ロス中将「臨床試験の情報を入手し、それが行われる病院の理事の一人が病的な抗癌剤反対派であることも調べていた我々は、彼を焚き付けた」

ロス中将「臨床の際に放射線、それも最も相性が悪かったガンマ線を照射させるようにな。そうすれば、被験者になったバカな患者は死に、抗癌剤は世に出ることがなくなる」

ロス中将「その後で悠々とデータや抗癌剤そのものを手に入れ、それによって超人血清復元にかかる時間が大幅に短縮されるるはずだった」

ロス中将「しかし、臨床試験は成功。あの理事も正体不明の何者かに叩きのめされて重傷。おかげでこっちの目論みは大失敗に終わった」

エミル「そして、新種の放射線を現場に残した何者かは、S.H.I.E.L.D.によって『Mr.グリーン』と命名され、ここ2年間に渡り東京都内で破壊の痕跡と放射線を残した、という訳ですね」

ロス中将「そうだ。昏睡状態に陥る直前の例の理事からガンマ線照射自体は成功していたことを聞き出していた」

ロス中将「だから以前からその被験者がMr.グリーンではないかと推測し、マークしていた。奴はなかなか尻尾を出さなかったが、新種の放射線を対象にして網を張り、待ち続けた」

エミル「そして、昨日。ようやく引っかかった、ということですか」

ロス中将「奴には個人的な私怨もある。それ込みで何としても確保するんだ」








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