過去ログ - ロバート「葉君と八重ちゃんは似合いのカップルだね」
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◆lc8fM/f/jN38
[saga]
2012/09/03(月) 04:58:07.65 ID:P1Wtri/Z0
葉は絶叫を響かせ、直後に警報を鳴らすボタンを押す。
警報が鳴り響き、ベルトコンベアーが停まる。
葉が慌ててベルトコンベアーに駆け寄り、何事かと思った作業員が葉に話しかけた。
作業員「どうした? 何が起きた?」
葉「手すりの錆の部分で怪我して、そこから出た血がベルトコンベアーに落ちた!」
作業員「マジか! 保健所の人が来てる時にかよ!」
作業員「総員! コンベアーと容器を調べろ」
従業員たちが総出でベルトコンベーアーと、そこに並べられた容器を点検する。
大量のティッシュで傷口を抑えながら、葉もその中に紛れる。
作業員B「あった! 容器にジャストミートで入ってる!」
作業員「危なかったー!」
保健所の職員「どうしたんですか?」
作業員B「いや、会社の役員の息子が怪我しましてね。ここって規模は大きいけどベンチャーに過ぎないから、社員の身内が差し入れやらでよく入って来るんですよ」
作業員B「今言った子も、時々機械を見てくれたりするんですよ」
保健所の職員「衛生上、今後はそういう点に気をつけてくださいね」
作業員B「はい……」
工場長「おーい。誰か包帯取って来てくれー。葉の奴、血が下に落ちないよう怪我した手を机に置いてるからちょっとした血の海だ!」
工場長の言葉に、医務室に一番近い位置にいた作業員Bは自分が包帯を取りに行こうと考える。
そこに、見かねたふりをして保健所の職員が一言言った。
保健所の職員「あ、ペットボトルは私がごみ箱に捨てておきますから」
作業員B「……。ありがとうございます!」
作業員B「包帯は俺がとってきます!」
工場長「血が入った容器は?」
作業員B「保健所の職員さんが捨ててくれるそうです!」
工場長に報告した直後、作業員は医務室へと直行した。
それを見届けた保健所の職員の視線の先には、葉の血が入ったペットボトル。
彼女は、それ……ではなく、隣のペットボトルを手に取り、握り潰してゴミ箱に捨てた。
そして、いけしゃあしゃあと嘘の報告をする。
保健所の職員「捨てましたー。何時でも再開できますよー」
工場長「ありがとうございました! 再開! 操業再開ー!」
空の容器に、ソーダの中身が次々と注がれていく。
葉の血が入った容器にも、例外なく。
その独特の色のソーダは、量もあって容赦なく血の赤を掻き消していった……。
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