過去ログ - 奉太郎「守りたいもの」
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14: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2012/09/03(月) 23:06:36.75 ID:RP1Kzn930
 いや……。そういえば。
 俺はポケットからそれを取り出す。昨日偶然拾ったそれを。

「俺も持ってるんだ」

 机の上に投げ出されたそれは、銀色の光沢をもつ携帯電話だ。
 と、そこで気が付く。千反田のものとまるきり同じデザインじゃないか?

「な、なんてことだ!」里志が大げさに驚く「ホータローが携帯電話を持つだなんて」
「どうせ使いやしないのにね」

 伊原の毒は確かに正しい。俺は携帯電話を頻繁に使う用事などない。里志と違って俺はルーティンの中にいるのだ。
 まぁ、ルーティンを乱すやつがここに一人いるのだが。

「?」

 千反田は俺の視線を受けてきょとんとしている。仕方がない。

「って折木、なんでちーちゃんと同じなの?」

「本当だ。二人がオープンなほうだとは思わなかったよ」

 里志のジョークの意味をすぐに千反田は理解できなかったようだ。左に傾げた首を右にもう一度傾げ、そこでようやく合点がいったらしい。手を大きく広げ、

「ふ、福部さん、偶然です!」



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