70: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2012/09/14(金) 11:56:46.58 ID:ojYOkXiS0
「随分大変だったろう」
「大変だった、なんてもんじゃない。大変なのさ」
「だから伊原を送ったのか」
里志は驚きの表情を作ったが、すぐに笑った。「ばればれか」と呟いて。
「送ったのは確かだけどね、だからってわけじゃない。もし答えが出ていなかったとしても、僕は摩耶花を送っていったよ。
ホータロー、これからちょっとクサいことを言うけど、いいかな」
「お前が恥ずかしくないならな」
「手厳しいなぁ。僕はね、摩耶花を守りたいんだ。A君が誰かを傷つけてまで、内申や、進路を守ろうとしたみたいに。
守りたいものは誰にでもあるものさ。ホータローにだって、そうだろう?」
言われて、暫し考える。そうだろうか。俺にとって守りたいもの。何が何でも、背後に置いておきたいもの。
省エネというポリシーは、もしかしたらそれにあたるのかもしれない。しかし里志の示すそれは決して抽象的なものではない。具体的なもので、何か。
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