過去ログ - オッレルス「安価でフィアンマと」上条「恋人になりたい」
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18: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/09/05(水) 21:37:25.73 ID:xUrM7WYr0

なかなか目を覚ます様子の見えないフィアンマの髪をそっと撫で、オッレルスは表情を和ませたまま想像する。
自分に靡いてくれない恐れは大いにあるが、あの少年の方に傾かれたら、自分はどうするだろうか。
後十歳若かったら、上条の胸ぐらを掴んで容赦なく殴っていたような気がする。
没落貴族出身の割には若い頃それなりにやんちゃしていたので、何とも言えない。

オッレルス「…いや、もう丸くなったと思いたいが」

彼は所謂元ヤンである。
多分大丈夫だ、と自分に言い聞かせ、オッレルスはフィアンマの髪を指先で梳いた。
結んでみようにも、髪の量が多い事、さらさらとし過ぎていること、とこの二つの要素の影響で結べない。
結ぼうとして髪ゴムを使っても、するりと抜けてしまう。
もっと長く伸ばせばまた別問題なのかもしれないが。
暑くないのか、と一度聞いてみたところ、別に、と首を横に振られた為、きっとフィアンマは暑がりではないのだろう。
で、あるならば自分が嘆く事でもないか、と思考を片付け、オッレルスは手を引いた。
タイミング良く目を覚ましたフィアンマは、ぼんやりとした表情と少し潤んだ瞳でオッレルスを見上げ、しばし思考を停止させた。
何か事件でも起きれば、あるいは用事があれば別なのだろうが、寝起きのフィアンマは警戒心が少ない。
家猫のようだ、とオッレルスは心の片隅で思う。

オッレルス「目が覚めたみたいだな」

フィアンマ「…、…」

オッレルス「すっきりしたかい?」

フィアンマ「……」

こくん、と縦に一度動く首。
セミロングの赤い髪が少し揺れた。
起きたはいいもののまだ少し眠気は残っているのか、フィアンマはだるそうにオッレルスへ体重をかけた。
甘えているかのような体勢だが、フィアンマは別段オッレルスに好意を抱いている訳ではない。
嫌いではない、というだけ。後は、困っている姿が興味深く救いたくなる、という程度。
十分と経たずにきちんと意識を覚醒させた彼はちゃんと身体を起こし、目元を指で数度擦る。

フィアンマ「…寝過ぎたか」

オッレルス「後は夜に眠ると良い」

フィアンマ「そうだな」

昼夜逆転の生活は身体・体調に悪影響を及ぼす。
不可抗力でそのような生活を送る事になった場合以外は、避けて然るべきである。



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