過去ログ - オッレルス「安価でフィアンマと」上条「恋人になりたい」
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44: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/09/06(木) 19:47:53.72 ID:dpL31S2m0

朝、上条は家の中の誰よりも早く起きだした。
他人の家ということで緊張しているのか、何となく眠ってもすぐ目覚めてしまうのだ。
インデックスに連絡してみようにも、連絡手段は無く。
シルビアが起きるまで、朝食を作る(手伝いをする)必要も無い。
やる事が皆無な上条は、どうにも退屈を持て余していた。
仕方がないのでソファーに腰掛け、昨日フィアンマと一緒に見ていた本を読む。
教えてもらったことで、多少本の内容も理解出来るようになってきた。
自分が好きである相手の一言一句であれば注目してしまうので、その効果かもしれない。
昨日はイマイチ集中出来ていなかったのだが、何だかんだで覚えていたらしい。
今日、もし教えてもらえるならしっかり聞こう、と決意しつつ、上条はページを捲る。
本の内容は、昔ながらの恋愛小説で、ロマンチックなもの。
描写につられて、昨日の事が思い出される。

『彼女の髪からは、淡く甘い香りがしました。僕は、その香りの中に宝石にも似た輝きを見たのです(意訳)』

上条「……」

勿論、フィアンマは女ではないが。ましてや、自分の彼女(=恋人)でもない。
しかし、描写は何かと丁寧で、昨日の状況と被っていたから。思い出す。

甘さを帯びた香り。少し低い体温。細い指先。白い肌。長い睫毛。長めの髪。

上条「……、…」

乙女じゃあるまいし、と唇を噛み、上条はぱたりと本を閉じる。
これ以上考えていると気が変になりそうだったからだ。
と、起き出したらしいフィアンマが、リビングに入ってきた。
上条と同じく暇を持て余した結果、本でも読もうかと思ったのかもしれない。

フィアンマ「…早いな」

上条「あー…うん。何か目が覚めてさ。おはよう」

フィアンマ「そうか。おはよう」

上条の手元を見、フィアンマは上条に話しかける事に決めたらしい。

フィアンマ「多少は読めるようになったか?」

上条「>>46



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