過去ログ - オッレルス「安価でフィアンマと」上条「恋人になりたい」
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48: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/09/06(木) 20:41:31.80 ID:GTWGi4Gn0

上条「おかげさまで私のような輩でも少しばかり読めるようになりました、有難うございます」

フィアンマ「…そうか」

何やらかしこまった様子での応答に、フィアンマはやや不思議そうに相槌を打つ。
そして上条の隣に座ると、昨日と同じように横から本を覗き込んだ。
再び集中出来なくなるのを感じつつ、上条はフィアンマの様子を窺う。
何だか機嫌が良さそうに思える。

上条「…何か良い事でもあったのか?」

フィアンマ「いや、よく眠れただけだ」

寝覚めが良かったので、気分が良い、とそういうことらしい。
そもそもフィアンマが不機嫌な事はほとんどない。
病気とまではいかないが、フィアンマという男は躁気質の人間である。
上条の肩に半ば顎を乗せる形で、フィアンマは声量控えめに話しかけた。
間近にある上条の耳、その鼓膜が破れないようにという普通の配慮なのだが、内緒話をされているかのようで、上条はドキドキと胸を高鳴らせる。
こしょこしょと耳打たれる言葉は声変わりなどとうに済ませた青年のソレであるというのに。

フィアンマ「わからない部分はあるか?」

上条「…、…ここの単語の意味教えてくれよ」

ドギマギとしながらも上条はそう要求することで会話を続ける。
会話を好む、やや雄弁気味なフィアンマは楽しいのか、機嫌の良さは続いた。
とはいっても、彼は怒った時にもにっこりとするため、読めないのだが。

しばらく二人で本を読んでいる内に、オッレルスがリビングへと入ってきた。
彼は二人の様子やその密着した体勢を見、嫉妬はしたが、口にも顔にも出さず。
一触即発の雰囲気とは程遠く、のんびりとした様子で挨拶した。

オッレルス「おはよう、二人共」

フィアンマ「おはよう」

上条「あ、おはようございます…」

挨拶をしたところでシルビアが入ってきたため、再度の挨拶。
朝食を作り始めた彼女の手伝いをすべく、珍しくフィアンマがキッチンへと消えた。
残されたのは上条とオッレルスの二人。
オッレルスは、上条の隣りへ腰掛ける。そして話しかけた。

オッレルス「この家には慣れたかい?」

上条「多分、もう少しで慣れるとは思うんですけど…」

オッレルス「そうか」

なら良いんだ、と、その表情は和やか。
けれど、その内面は荒れ易く、今は堪えているだけ。

オッレルス「……君は、フィアンマが好きなのか?」

上条「ッ、え、いや、」

問われ、上条は動揺する。
アプローチすると決めていても、同性への好意には後ろめたさが付き纏う。
指摘され、上条は口ごもった。どう答えるべきか。

上条「…>>50



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