897: ◆Oe72InN3/k
2012/09/29(土) 22:43:06.98 ID:CobecYnF0
そう姉貴に言うと、俺は家を出て自転車に跨った。
これなら、千反田の家まではすぐだ。
風呂にはもう入っていたが……必死で漕いだせいか、冬だと言うのに汗が気持ち悪い。
……そうか、もう冬になっていたのか。
冬休みまでは後少し……俺は何故か、今年が終わる前までに……何か大きな事が起きそうだと思っていた。
いや、思っていたというのは訂正しよう。 確信していた。
今までの事を繋げれば……俺には何が起きているのか、分かっていたのだ。
だが、まだだ。
何故、それが今起きているのかが……俺には分からなかった。
千反田が無断で休んだと言う事は、それが始まった事を意味する。
……何故、このタイミングだったのか。
恐らく、多分。
千反田は近い内に俺に例の話をしてくれるだろう。
しかしそれが分からない。
俺の予測が当たっていれば、それは今で無くても良かったのだ。
いや、むしろ……もっと早く、千反田は言うべきだったのだ。
考えろ、千反田の家まではもう少し。
それまでに、答えが出るかは分からないが……思い出すんだ。
やがて、長い下り坂に差し掛かる。
俺は漕ぐのを止め、今までの事を考える方に集中した。
奉太郎「考えろ、思い出せ……一字一句、繋がる筈だ」
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