929: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 13:41:36.60 ID:eVP4bQtW0
奉太郎「奢りだ、寒いしな」
理由になっていない理由を述べると、俺は自販機で紅茶を二本買った。
コーヒーでも良かったが、何故か少し……紅茶を飲みたくなった。
奉太郎「熱いから、気を付けろよ」
える「はい、ありがとうございます」
千反田に紅茶を一本手渡し、再びベンチに腰を掛ける。
俺が座り直すことで、千反田との間に少しの距離が出来ていた。
える「では、頂きますね」
それをこいつは、構う事無く再び埋める。
奉太郎「……ああ」
横から缶を開ける音がして、俺もそれに合わせて缶を開けた。
ゆっくりと、紅茶を口に入れる。
……やはり、俺にはコーヒーの方が向いているかもな……と思わせる味だった。
える「おいしいです、寒いから尚更、ですね」
奉太郎「……俺にはやはり、紅茶は向いていないかもしれない」
える「……私にコーヒーが向いていないのと、同じですね」
奉太郎「ある意味では、そうかもな」
える「……ふふ」
そのままゆっくりと、時間は過ぎて行く。
俺はずっと、永遠にこのまま一緒に居たかった。
……だが、さすがにそうはいかない。
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