過去ログ - 王様「勇者が死んだ?」 賢者「はい」
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2012/09/08(土) 20:08:45.09 ID:Qqa/fUnf0
王宮、謁見の間。


大臣や近衛兵たちが取り囲む中、ぼろ切れのような男が跪き、王様が向かい合っている。

皆一様に黙り込み、広間は水を打ったように静かだ。



王様「……どういう、ことだ」

賢者「申し上げた通り」

王様「……」

賢者「魔王との戦いの末、討ち果て……亡くなりました」

王様「誠か……」

賢者「……勇者の奮戦は、その名に恥じぬ勇猛果敢なものでした。凶悪な魔王を、後一歩のところまで追い詰めましたが、魔王の力、強大にして――」

大臣「そ、そのような御託はどうでもよい!」

賢者「……」

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2012/09/08(土) 20:10:04.04 ID:Qqa/fUnf0
王様「……よさぬか、大臣」

大臣「貴様! 貴様、勇者が死ぬということが……、それがどういう意味か分かっているのか!」

賢者「承知しております」
以下略



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2012/09/08(土) 20:11:06.00 ID:Qqa/fUnf0
激昂する大臣を王様が制する。だがその唇はわななき、声は震えている。


王様「賢者よ……」

以下略



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2012/09/08(土) 20:11:57.64 ID:Qqa/fUnf0
王様「ふぅ……」

賢者「……」

王様「他の仲間たちは、どうした」
以下略



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2012/09/08(土) 20:13:17.56 ID:Qqa/fUnf0
王様「もうひとつ……、教えてくれ」

賢者「……」

王様「これから……どうなる、世界は」
以下略



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2012/09/08(土) 20:14:19.42 ID:Qqa/fUnf0
賢者「その次に、魔獣です」

王様「……」

賢者「魔界に住む、獣たち。獰猛で、貪欲で……、奴らにとって、人間は餌です」
以下略



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2012/09/08(土) 20:15:03.48 ID:Qqa/fUnf0
賢者「……」

王様「……あと、どれくらいだ」

賢者「……」
以下略



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2012/09/08(土) 20:16:28.52 ID:Qqa/fUnf0
王様「大臣よ」

大臣「……は」

王様「すぐに会議を開け。重臣たちを全員集めろ」
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/09/08(土) 20:17:20.67 ID:Qqa/fUnf0
王様は矢継ぎ早に指示を飛ばし、広間は途端に騒がしくなる。

その最中でも、相変わらず賢者は跪いたまま動かない。


以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/09/08(土) 20:18:42.20 ID:Qqa/fUnf0
王様「……確かに、民どもはお前を恨み、責めるであろう」

賢者「……」

王様「お前たちは仕損じた。そして、世界の終わりの引き金を引いたのだからな」
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/09/08(土) 20:19:14.93 ID:Qqa/fUnf0
王様「だが……、たとえそうだとしても、お前はこの国……いや、この世界で最も優れた大賢者」

賢者「……いえ、私は」

王様「来るべき危機に備えて、お前に去られるわけにはいかぬ」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga sage]
2012/09/08(土) 20:20:51.59 ID:Qqa/fUnf0
今日はここまでです


13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/09/08(土) 20:22:11.43 ID:tfEGEDcSO
乙。中々におもれーな期待。


14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[sage]
2012/09/08(土) 21:45:57.65 ID:Vm7l6oHAO
期待


15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/09/08(土) 23:52:45.57 ID:g8Ufs6FSo
超期待


16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/09/09(日) 20:53:51.41 ID:2diUot4e0
王様「住屋はこちらで用意させてもらうが――……」

賢者「……」

王様「市中には住めまいな……」
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/09/09(日) 20:54:25.05 ID:2diUot4e0
王様「……はぁ」

賢者「……」

王様「馬鹿を申すな」
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/09/09(日) 20:56:54.71 ID:2diUot4e0
王様「……下がれ。森までは、案内に兵士をつける」

賢者「……恐れながら」

王様「何だ」
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/09/09(日) 20:57:44.95 ID:2diUot4e0




城下町、市中。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/09/09(日) 20:58:14.18 ID:2diUot4e0
兵士「魔王討伐なんて、勇者やアンタじゃなきゃ、世界中どこ探したって務まる人間はいなかったんだ」

賢者「……」

兵士「そのアンタらが失敗したからって、責めるのはお門違いってもんだろうよ」
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/09/09(日) 20:58:48.75 ID:2diUot4e0
押し黙ったままの二人を乗せて、馬車は森へと辿り着く。


兵士「……着いた、ここだ」

以下略



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