過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
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854:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/09(水) 13:19:00.96 ID:mi0scknjo

 ところで、この"二つ目の世界"において、"二つ目の世界の姪"は一度姿を消す。
 それを引き起こしたのは"二つ目の世界の姪"だった。あくまでも最初は。

 財布と記憶を持ち帰った"本来の姪"は、"本来の世界"の"本来の未来"から逸脱してしまった。
 つまり、虐待死を回避したのだ。

 だとするなら彼女こそが時間航空者であり、一輪の花のかわりに男物の財布を持ち帰ったと言えるかもしれない。
 けれど彼女にとっては、"三つ目の世界"は"塀についた扉"の向こうの世界でもあった。

"三つ目の世界"で、"三つ目の世界の叔父"が彼女にどのようなことをしたのかはさだかではない。
 けれどおそらく、彼女にとってそこは楽園だったのだろう。

 彼女は怖いものだらけの"本来の世界"に帰りたくなんてなかった。
 彼女はたしかに、"本来の世界"における自分の死を回避した。
 つまり、"四つ目の世界"にたどり着いた。

 けれど、彼女にとっては、それは一度目の、一度きりの自分の人生でしかない。

"三つ目の世界の叔父"の言い付けに従い祖父母の家に保護された彼女。
 でも、その彼女が出会った"四つ目の世界"の叔父は、本質的に"本来の叔父"と同一だ。
"姪に対して無関心なひとりの男"にすぎない。



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