過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」智紀「……その５」【龍門渕】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」智紀「……その５」【龍門渕】

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366: ◆0CXAHEj7Mc[saga]
2012/09/14(金) 01:41:49.01 ID:vI1rD0ij0
京太郎「はい、お茶」

和「ありがとうございます」

和「……ふふ、京太郎君の淹れてくれたお茶は美味しいですね」

京太郎「いや、それ午後の紅茶」

和「……ご、午後の紅茶は最近やけに進化したんですね」

京太郎「冗談だよ。俺が淹れた自信作だぜ」

和「……もう」

京太郎君の部屋に入るのももう慣れたものだ。

……おかしいなぁ、私京太郎君の家の京太郎君の部屋に入ったことはないはずなのに。

和「それで……えっと」

どうして会いたくなったんですか?

そう聞くのは簡単だが、口に出すのは困難だ。

だって恥ずかしいですし。

京太郎「ああ、ここに呼んだ本題だよな」

和「え、ええ。そうです」

向こうから切り出してくれて、ほっと一息ついた。

京太郎「いや、今日はな和に重大な話があるんだ」

和「重大な話……ですか」

それって、それって、それって!!

いや、落ち着いてください、私、そうと決まったわけではありません。

でも部屋に二人きり……重大な話……。

それって、それって、それって!!

京太郎「ああ、とってもとっても重大な話だ」

和「……も、もう勿体ぶらずに教えてください!」

京太郎「ああ、それもそうだな――」

顔が熱い、胸がドキドキする。

ああ、もうへんな期待をしてしまった所為でそうとしか考えられなくなりました!

どう返事しようかな、とか、どんな言葉なのかな、とかそんなのばかりが楽しみで。

……もうそれしか考えられなくなりました。

……うぅ。

京太郎「……」

和「……ｺﾞｸｯ」

京太郎「……借金が」

京太郎「借金が全部返済できたんだよ!!」

和「……」

和「や、やったじゃないですか!!」

望んでいた言葉とは違って、すこしだけ落胆してしまったのは秘密。

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