過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」智紀「……その５」【龍門渕】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」智紀「……その５」【龍門渕】

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371: ◆0CXAHEj7Mc[saga]
2012/09/14(金) 02:25:17.15 ID:vI1rD0ij0
京太郎「……」

京太郎君は何か考えるような表情を見せます。

京太郎「……なぁ和」

京太郎「冗談じゃないということはそれはご褒美には入らないんだよな?」

和「……はい」

和「ご褒美みたく言われたからやったのではなく。これは私の、私だけの意志です」

京太郎「そう……だよな」

……それは、私の言葉が作られたものであってほしかったということだろうか。

それとも、そのご褒美を使って断るつもりだろうか。

……例えば、それなら二度と俺に近づくな、とか。

……こういう沈黙の時にはどうしてもネガティブなことが脳をよぎってしまう。

そして、更に悪い方向に考えてしまう、負の循環だ。

和「……」

……ああ、涙が出てきそうだ。

大丈夫かな、いったいどんな返事が来るんだろうな。

受け入れて欲しいな、でも断られたらしつこく迫らないほうがいいよね。

……。

……受け入れて欲しいな。

京太郎「それじゃ、そのご褒美を使わせてくれ」

和「!」ﾋﾞｸｯ

京太郎「えっと……だな」

ﾎﾟﾘﾎﾟﾘと頭をかく。

まるで言葉を捜しているようで……。

京太郎「……いいか、和」

和「は、はいっ!」ﾋﾞｸｯ

京太郎「……ご褒美に俺とデートしてくれ」

京太郎「俺も……和が好きだから」

京太郎「ずっと和が恋人だったらいいなって思っていたから」

京太郎「恋人として……俺とデートをしてください」

和「……ぁ」

背中に腕を回された。

そしてぎゅっと抱きしめられる。

それは手と手を握るよりも暖かくて。

……ああ、涙が出てきそうだ。

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