過去ログ - 奉太郎「38度9分か……」
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269: ◆axh.jP1Twpjg[saga]
2012/09/29(土) 00:21:02.20 ID:i9ZekBNR0
それは山に入って30分くらい来たところだった。

みんなだんだんと口数が少なくなってくる。

木々はうっそうと茂り、太陽の光も地上までは届かない。

道には木の根が這っていたりして、流石に歩きにくい。

千反田が歩きながら後ろを振り返り、俺たちに注意を促す。

える「この辺りは滑りやすいので注意してください。……きゃあっ!」

奉太郎「千反田!」

千反田が足を取られて体勢を崩す。俺は手を伸ばすが……。

――ズシーン!

間に合わず、見事に尻餅をついてしまう。

摩耶花「ちーちゃん、大丈夫!?」

里志「千反田さん!」

奉太郎「大丈夫か?」

俺は手を差し出す。

える「あ、ありがとうございます。……大丈夫です。少しお尻を打っただけで……」

立ち上がった千反田は、その場で跳ねたり足踏みしたりしていたが。

える「何ともないようです。ご心配をお掛けしました」

よかった。三人安堵の溜め息を吐く。

える「じゃ、じゃあ行きましょうか」

千反田は少し恥ずかしそうに言うと歩き出した。



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