8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[saga sage]
2012/09/11(火) 20:34:34.65 ID:X5L9HJ4X0
「………っ」
右腕に広がる淡い痛み。
「………赤い血」
知識が経験へと変わる瞬間。自分が人間であると再認識する。
「この山はどこまで続くの?」
この山が学園都市を西へ遠く走った場所にあることは知っている。
この山がどれだけ広いか知っている。
―――だけど、
「私はこの山がどれだけ続いているか知らない…」
ほどなくして急斜面に気付かず、滑り落ちる。
人間が“転がり続ける”ことができることを初めて知る。
(何事も経験か………)
薄れいく意識が拾った思考は思った以上に無意味で、体中に染みていく破滅はあまりにも淡泊だった。
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