過去ログ - 上条「迎えに、来たよ」フィアンマ「…うん」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2012/09/13(木) 23:43:04.25 ID:x6qDAtEW0
インデックスと暮らし始めて、数日。
上条当麻は、スクールバッグの中を覗き込んだ。
以前の自分がどの様な人間かを知らなければ、真似が出来ないから。
もう一つの目的は、もしかすると思い出すきっかけになるかもしれないから、である。
と、上条はとある事に気がついた。ファイルの中に、手紙が入って…しまわれていたのだ。
「……、」
きっと、恐らく。
記憶を喪う前の自分が、誰かに出そうとした手紙なのだろう。
ならば、勝手に中身を覗くような、下衆な真似をする訳にはいくまい。
いくら以前の自分の事を知りたいといっても、ある意味、自分にとって以前の自分は他人。
他人が人へ向けた手紙を読むのはよくない。
かといってまったく別人という訳ではないので。
迷った結果、上条はその手紙を出してくる事にした。
以前の自分…彼は出しに行けないのだから、自分が出しに行くべきだ。
「…エアメールか」
外国に友達が居たのだな、と上条は思う。
ただそれだけ。何も思い出す事は無い。
それこそ『奇跡』でも起きなければ、上条はもう二度と以前の自分へ戻る事は無いだろう。
「インデックス、ちょっと用事済ませてきたいんだけど、一緒に来るか?」
「とうまお出かけするの? いくんだよ!」
やけに嵩張る封筒を触り、上条は外に出る。
インデックスも外に出るのを待って、鍵をかけた。
何か、便箋以外にも中身が入っているのかもしれない。
もしかして異国の地に置いてきた恋人か何かじゃ、と思った上条だったが。
「…高校生の分際でそれはないか」
いくら何でも夢を見過ぎだ、と自分を窘め。
インデックスにねだられるままお菓子を少し買ってやり。
不幸にも何か災難が起きる事はなく、無事手紙を出した上条は言いようの無い達成感に酔いしれていた。
「……」
この手紙の返事が来る時までに、記憶を取り戻せればいい。
そんな事を、願いながら。
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