過去ログ - 異形使い「あなたを追ってここまで来た!」
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[saga]
2012/09/15(土) 18:14:44.35 ID:2n3LajKko
つまり、まず第一に一介の賊ごときが補給馬車がここを通ることを知っているのは奇妙だった。
人手が足りていないという情報についてもそうだ。
半年前の事件の調査のために軍は多くの人員を割いている。
それによって補給馬車護衛の従事者も削減されていた。だが、これもまた軍の関係者しか知りえない。
ティナはしばし思索を巡らした後、再び口を開いた。
「誰だ。誰から情報を得た」
「それは……」
賊はそこで言い淀んだ。
しばらく待ったが続ける様子はない。
「言え」
「さすがに情報の提供者まではバラさんじゃろ」
口をはさんだのはティナの背後に立っていた老人だった。
ティナよりは背が高いが、それでも小柄な体躯。
何が面白いのかにやにやと口元に笑みを浮かべ、楽しげにこちらを見下ろしている。
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