過去ログ - 槍兵「竜騎士になりたいんです」 役所「無理です」
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/09/16(日) 02:06:44.45 ID:I3+cbe760


―――王城 正門前




槍兵「先輩! 調査団の隊長に任命されたって、本当ですか!?」

竜騎士「・・・・・・どこで聞いたんだ?」

槍兵「戦では情報戦が命ですから」

竜騎士「(誰と戦っているんだ?)」

槍兵「まぁ、本当は竜の個体数を調べている部署に今の状況を聞きに行ったんですが、それが司令直轄の部署でして・・・・・・」

竜騎士「それで?」

槍兵「どうしても教えてくれないって言うんで、不貞腐れてトイレの壁でもブチ抜いてやろうと思った時に、調査団の事を話している者たちの事を個室の中で聞きまして・・・・・・」

竜騎士「はぁ・・・・・・」

竜騎士「そんな暇があるなら、槍の腕を磨くか、戦闘の勉強をしろ。 そんなんじゃいつまでたっても竜騎士にはなれないぞ」

槍兵「いや、まぁそうなんですけどね。 で、どうなんです。 本当なんですか?」

竜騎士「……機密事項だ」

槍兵「僕にさえ伝わっちゃう情報に、機密性なんてありませんよ」

竜騎士「お前、それはそれで問題だぞ」

槍兵「いいじゃないですか。 どうせ本当なら、数日後には国を挙げて見送ることになるんですから」

竜騎士「そういう問題じゃ……はぁ。 もういい。 お前の言う通り、三日後に出発だ」

槍兵「やっぱり!! 凄いじゃないですか!! 流石ですね、先輩」

竜騎士「凄いかどうかはともかく、光栄なことには変わりないな。 この身が国のために役に立つというのだから」

槍兵「先輩がこの国に来て、もう三年でしたっけ……」

竜騎士「そうだな。 初めは、少しでも人々の役に立ちたいと思い、この地に身を置いたが・・・・・・」

槍兵「置いたが……?」

竜騎士「今の私は、地位を頂き、役職もあり、敬われるようになってしまった。 これでは・・・・・・な。 私はただ、皆のために動ける存在であればよかったというのに」

槍兵「仕方ないですよそれは。 竜騎士というだけでも、人々が憧れる尊敬の対象なんですから。 竜を従え、竜の加護を受け、その力も精神も最高峰の騎士! あぁ、僕もなりたいなぁ」

竜騎士「だったら、今以上に鍛錬に励むことだ。 速さだけなら、お前は見所がある」

槍兵「え・・・・・・?」

竜騎士「身のこなしも槍さばきも、俺が今まで見てきた兵の中ではいい線いってると思うぞ」

槍兵「ほ、本当ですか?」

竜騎士「嘘なんかついてどうする。 まぁ、速さだけだがな」

槍兵「じゃあ、この調子でいけば、僕も竜騎士になれますかね?」

竜騎士「ふん、それはどうだろうな」


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