過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」純「その６だな」【龍門渕】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」純「その６だな」【龍門渕】

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32: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2012/09/18(火) 00:17:31.05 ID:SdtJq2aJ0
京太郎「……姉弟？」

透華「ですの」

京太郎「……血のつながらない？」

透華「いいえ、つながっていますわ」

透華「正真正銘……同じ親から生まれた姉弟だ、そうです、わ」

透華さんの言葉が途切れ途切れになっていく。

透華さんの瞳からまた涙があふれ出す。

京太郎「何で……！？」

透華「……何でも、貴方の……偽の親が貴方を誘拐したそうですの」

透華「そのまま時効まで逃げて……現在に至るそうですわ」

京太郎「……そんな夢物語信じられますかっ！」

透華「でも本当なんですの！」

透華「本当だから！」

透華「本当だからこんなに苦しいんですのっ！」

うぅ、と透華さんはその場に崩れ落ちた。

俺の口はいまだふさがらない。

透華「……折角認めてもらいましたのに」

透華「……折角どこでも京太郎にくっつけると思いましたのに」

透華「……折角京太郎とずっと一緒に入れると思いましたのに」

透華「折角……折角……！」

透華「……あんまりですの……ｸﾞｽｯ」

透華「ひっく……う……うぁ……っ！」

ポロポロと雫のように垂れていた涙はやがて雨のようにその量を増す。

それでも彼女は気丈に、声だけは上げまい、としていた。

……俺が。

俺が出来ることはやはり一つしかなかった。

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