過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱 その2【土方×もっさん】
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33:1[saga]
2012/09/29(土) 18:28:26.04 ID:9Q3WS8gU0
「ばっ、馬鹿者!き…………貴様はいつも女にそう言うことばかり言っておるのだろう!」
「あら、そんなことないわよ。それとも土方くんのいうことが信用できない?」
「……そう言う聞き方は卑怯だぞロザリー」
「ふふ、それでも『信用できない』とは言わないのね。妬けちゃうわ」

グリュンネ少佐はそう言って笑うと、坂本少佐の手を取る。

「ほら、機嫌直して。ちょっとからかいすぎたのは謝るけど、貴女が綺麗なのは本当よ。もっと自信を持ちなさいな」
「うぅ…………」

まだそわそわしてはいるものの、覚悟を決めたのか坂本少佐はやっと会場内へと視線を向ける。先ほどよりは緊張も和らいでいるようだ。

「しかし何というか、こんな戦時下に暢気なものだな」
「…………美緒。気持ちはわかるけど今夜はそう言うのは言いっこなし」
「分かっている。分かっているが……」

そう言いながらも少佐の表情は曇りがちだ。
確かにあちらこちらで物資が欠乏している戦時下においてこういった催しを開くことには私も思うところがないではない。
しかし同時に、こういった催しもまた必要なものであることも理解している。
暗くなりかけた雰囲気を払うように、グリュンネ少佐が小さく手を一つ打った。

「まぁ、貴女はそんな難しい事を気にしないで楽しみなさいな。…………それじゃ、ちょっと土方くんを借りるわよ」
「あ…………そ、そう……だな」
「そんな寂しそうな顔しないの。すぐ返してあげるから」
「べ、別にそんな顔など…………」

そう言う坂本少佐の表情はやはり寂しげで、思わず駆けよりそうになるのを、グリュンネ少佐にひきとめられる。


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