過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱 その2【土方×もっさん】
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36:1[saga]
2012/09/29(土) 18:30:31.30 ID:9Q3WS8gU0

「…………よろしいのですか?」
「いいのよ。呼ばれた分の義理は果たしたから。それに、貴方を美緒に返してあげないといけないし」

そう言って少佐は壁際に目を向ける。
そこには、手持ち無沙汰な様子の坂本少佐がちらちらとこちらに視線を送ってきていた。
腕を組み、落ち着かなさ気に足を小刻みに踏み鳴らしているその様子に、周囲の男たちも近寄ろうとする気配すら見せず、広い会場の中でそこだけ妙な真空地帯を作り出している。

「……ね」
「……………お心づかい感謝します」
「ふふ……ま、でも、私にも少しぐらい役得がないとね」
「しょ、少佐?」

そう言いながらグリュンネ少佐は私の手を取った。
それが合図になったかのように、会場の一角に陣取っていたオーケストラが緩やかな曲を奏で始め、会場に散らばっていた男女たちがめいめいに相手を見つけては中央のスペースに集ってくる。

「どう?ここまで我慢した私へのご褒美に、一曲お願いできる?」

そう言いながら片目をつぶって私の手を引っぱっていく。
一瞬、坂本少佐の事が頭をよぎるが、今日のパートナーはグリュンネ少佐であることを思い出す。
ここでこの誘いを断るというのも無粋な話だ。
私は少佐の手を取ると、恭しく一礼した。

「それでは、不調法者ではありますがお相手を務めさせていただきます」
「ふふ。よろしくね、土方くん」



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