過去ログ - 【オリジナル】 少女「私を…殺して……」魔族少年「……………」
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19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/20(木) 03:04:13.79 ID:K5MEJIE50
って、私はそれを望んでいるんじゃないの!

恐る恐る相手を見ると、魔物はお腹を押さえて俯いている

まさか、何かの魔術を唱えているの?

「くっ…ふふっ……」

何か声が聞こえた

これは……笑い声?

「くっくく…あはははッ! そうか? 俺は格好良いのか……、そんな事を言われたのは初めてだ!」

魔物はお腹を抱えながら大きな声で笑い始めた

最初は呆気に取られていたが、心の底から楽しそうなその声を聞いているとなんだかこっちまで楽しくなって来た

「ふふっ、笑いすぎですよ」

「いや、だって……真面目な顔で貴方は格好良いって………プッ……クク……ゴホッゴホッ!」

あ、最終的にむせ始めた。こういう人よくいるよね!

「ゴホッ、ゲホッ……すぅーはぁー……よし、落ち着いた………ぶふっ!…」

魔物は深呼吸して呼吸を整えている

その仕草がますます人間っぽくてとっても可笑しい!

もっとたくさんの事をこの魔物さんと話したいと思ったので、私は思い切って質問をした

「あ、あのッ! 私、イリス。ローズ・イリシュテンです。貴方のお名前をお聞きしても良いですか?」

「ローズ・イリシュテン……イリス……とても綺麗な名前だな。名前は顔を表すとよく言うが本当にその通りだ」

初めて名前を褒められた! 綺麗な名前って……

今まで自己紹介するとみんなローズ家である事にしか注目してくれなかったから……

それが凄く嬉しい

「俺の名前はカルディナルだ。よろしくな、イリス!」

そして私に向けられた笑顔は……初めての笑顔は、魔物のものとは思えない優しさと慈愛に満ちていた



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