過去ログ - 【咲‐Saki‐】京太郎「俺がギャルゲ主人公?」華菜「笑えないし!」透華「その6!」
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飲まなきゃ死ぬけど、書かなくてもしぬのよー
◆LA9PoGiCNE
[saga]
2012/10/06(土) 11:24:01.88 ID:BgBPmsauo
西田「前年度個人戦チャンピオンを下しての長野一位、おめでとうございます」
京太郎「……ど、どもっす」
取材してもいいよね? 答えは聞いてないけど、ばりの勢いに呑まれて、仕方なくペンとメモ装備の西田記者に向き直る。
京太郎(とりあえず無難に答えとくか……変に長引いたら困るし)
いつから麻雀を始めたのか、始めた切っ掛けは、得意な役や好きな役満はあるのか、などといった基本的……なのかもしれない質問と、当たり障りないコメントが繰り返される。
西田「…………なるほど、じゃあ、最後に一つだけ聞いてもいいかしら?」
京太郎「なんですか?」
西田「須賀君はどうして麻雀をするの?」
相手が咲や和であれば絶対に聞かない質問。
優希や久であれば、好きだから、楽しいから。まこであれば家業の関係、でバッサリ切り捨てられる、そんな問いかけ。
しかし、彼は違う。その確信が西田にはあった。
京太郎「どうして、ですか」
簡単なように見えて、その実、意地の悪い質問。
数秒の黙考の末、嘘偽りない気持ちを京太郎が吐露する。
京太郎「――――追いつきたい人が、いるんです」
脳裏に浮かんだのは、ある人物の背中。
胸ポケットに入れた、カードを押さえる手が熱を帯びる。
西田「名前……は聞かない方がいいのかしら?」
むしろここは匿名でお願いします、という西田の祈りが通じたのか。
京太郎、苦笑いを浮かべるに留まる。それが、巧妙な大人の女の罠だとも知らずに。
京太郎「そですね。個人的にはまだまだ、豆粒程度に背中が見えるかも……ってレベルですし。名前なんて恥ずかしくて言えませんよ」
だから、今言えるのは……自分もあんな風に真剣に、楽しそうに麻雀を打てるようになりたい……それだけです――――
話終えて照れ臭そうに笑った京太郎を激写し、次の記事で使う写真は決まったとカメラマン富竹が満足げに頷き、同時に西田も記事構想が纏まったとほくそ笑む。
西田(全国の予選で活躍した学校特集……清澄は原村さん達とは別に、彼についても書いてみるか……! 題は、そうね『心に秘めた熱き夢! 届くか、少年雀士の想い!?』……ってどうよ!?)
個人的主観でだが見た目よし、麻雀の腕もよしと、まさにうってつけの人材。
西田(フ、フフフ……いける、いけるわよ、コレは……!!)
京太郎(ん……アレ? なんか俺……しくじった?)
げに恐ろしきは、より楽しく、面白くを追及する大衆向け娯楽マスメディアなり。
京太郎「お、今回の特別増刊号は全国の予選出場校特集――――ん?」
『心に秘めた熱き夢! 届くか、少年雀士の想い!? 長野県男子個人戦一位・須賀京太郎君の心を射止めた少女はこの中にいる――――!!』
京太郎「……………………ファッ!?」
特別増刊号された『ウィークリー麻雀TODAY』を読んで、彼がリアルにお茶を噴き出したのは、それから数日後のことである。
京太郎「部長……俺、全国行くの諦めていいですか?」
久「……………」
絶対にロクな目に遭わない。
青ざめた顔で懇願する京太郎に、久が口を付けていた紅茶カップを静かに置いて――――――――体の前で手を交差させ、バツ印を作る。
久「ダ〜メに決まってるじゃない♪」
京太郎「――――」
そうだ、旅に出よう。
掛け値なしにそう考える彼に、この先何が待ち受けているのか。
それは――――まあ、神のみぞ知る世界……という奴でどうか一つ。
――――カンッ!
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