22: ◆H5DcZ7AtN.[sage]
2012/09/29(土) 11:54:01.02 ID:bbtrhC/DO
─ハァ……─
本日8回目のため息──ただし、少なめに数えた場合。
きょうも本当に色々な人に迷惑をかけてしまいました。
表向きには笑って許してくれますが、いつか愛想を尽かされるのは目に見えています。
それでも──
「“ほむら”が大層な名前か──」
美樹さんが言ってくれた言葉が頭から離れません。
ほむら。焔。二つ重ねると焔焔。火が燃え始めて、まだ火が強くない状態。
もっとも、私の生命の灯火は長いこと消えかかっていましたけれど。
思わず更にため息。
あんなに楽しみにしていた学校も、気が付いたら思い出すだけ憂うつになってしまいます。
まるで、世界から色彩が消えていくように──
「え……」
さっきまで夕日で暖い色で照らされていた歩道が、死んだようなモノクロに染まっています。
そして、私の周りにいた学生は消え、その代わりに白い巨人……の様なものが、私の数十メートル先に現れました。
本能がここから逃げろとわめきますが、膝は笑うばかりでちっともいうことを聞いてくれません。
ふと、足元に気配。
前方の巨人と同じ色をした、猫のような姿のバケモノ。
絶体絶命、最悪の状態だ──。
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