93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/10/16(火) 06:02:39.92 ID:1k/+CnADO
「だから本来の私は、昼間に貴女が見た“私”とあまり変わらない。間抜けで、トロくて、根暗で、何もできない人間だわ」
「貴女が、そんな事言っても嫌味にしか聞こえないのだけど……」
「しょうがないじゃない。だって、事実だもの……
まぁ、色々あって、私は今をこうしている。当然、時間遡行能力も失われた。
だから、どんな結果も受け入れないといけない……」
時間遡行能力。後悔する事の多い人類にとって、夢のような能力。
だけど、目の前の彼女を見るに、それは、醒めない悪夢であるように思えた。
「大丈夫?そんなに辛いなら、無理に話さなくてもいいわ、いつか話してくれればいいのだし」
「ありがとう……。
それと、ちょっとだけ甘えさせて」
そう言って、私に抱きつく彼女の体温は、昼間とあまり変わらなかった。
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