過去ログ - 【咲:安価】京太郎「……家が無い」京太郎「その7ですね(裏声)」【龍門渕】
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431:イッチよりも住民のほうが絶対ぐう畜だと思う ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2012/09/29(土) 00:11:35.20 ID:1i9qILiV0
京太郎「……透華さん」

かた、と立ち上がる。

透華「……」

透華さんはかたくなに動かない。

俯いたままかた、かたとまるで壊れたロボットのように震えていた。

俺は、麻雀台を回り込んで俯く彼女の隣へ向かう。

透華「……こうして」

透華「私が私でなくなっていくんですの」

京太郎「……」

透華「あの私はどうでしたか?」

透華「強かったでしょう?」

透華「今の私と比べ物にならないくらいに強かったでしょう?」

透華「……ああ、怖い」

透華「怖い」

透華「怖い」

透華「怖い」

同じ言葉を何度も繰り返す。

いつしか大きく震えていた肩を彼女は腕で無理やり押さえた。

透華「自分が自分でなくなるのが怖い」

透華「上手くなるのが怖い」

透華「怖い」

透華「……怖い!」

京太郎「……透華さん」

透華「あんなにも楽しかったのに!」

透華「あんなにも嬉しかったのに!」

透華「どうして……どうして私は私で打てないんですの!」

透華「なんで私ではいけませんの!」

透華「私は……私はっ!」

透華「私は私のまま打ちたいだけですのに!」

思うが侭に話す彼女。

それはまるで迷子になった子供のようで、必死によりどころを探しているようで。

……そう、それは無意識だった。

京太郎「……なら」

京太郎「透華さんのまま、打ちましょう、俺と」

俺はそういって……ああ、もう何でだろうな。

俺に告白した人が二人いて。

俺はそれを保留しているというのに。

……どうして。

――どうして抱きしめてしまったんだろうか。


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