過去ログ - 【咲:安価】京太郎「……家が無い」京太郎「その7ですね(裏声)」【龍門渕】
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738: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2012/09/30(日) 01:11:00.38 ID:uTDf28gR0
京太郎「……」

京太郎「透華さん」

透華「……起きてたんですの?」

京太郎「ええ、起きてました」

京太郎「……で、今の言葉も聞きました」

透華「……そうですの」

京太郎「……その上で。俺の返答をいいます」

京太郎「……聞いてくれますか?」

透華「……ええ」

京太郎「……」

京太郎「……」

京太郎「……ごめん、なさい」

……その言葉を言った直後。

チックタックと時計の音がやけに大きく感じた。

透華さんは喋らない。

だけど、俺は喋らなければいけない。

京太郎「透華さんが嫌いなわけじゃないんです」

京太郎「むしろ、出会えてよかった、と思えるほどに、俺は透華さんのことが好きです」

京太郎「……ただ」

京太郎「……ただ」

京太郎「……俺、二人の人から告白を受けているんですよ」

京太郎「ただ、俺は借金を理由に保留して、そしてこんなことをしている」

京太郎「……おそらく、その二人のどちらかの犯行だと思います、先ほどの事件も」

京太郎「こうして俺が答えを引き伸ばして、うつつを抜かしているから――悲しませてしまったから」

京太郎「だからこんなことを行ってしまったんです」

京太郎「……っと、話が逸れましたね」

京太郎「……そういう理由で」

京太郎「いや、理由になっていませんね」

京太郎「……」

京太郎「……きっと」

京太郎「俺は惹かれているんです、彼女に」

京太郎「透華さんより、彼女に」

京太郎「だから」

京太郎「……だから」

京太郎「ごめんなさい」

結局顔は見なかった。

見れなかった、と言ったほうが正しいだろうか。

……俺は断る側だというのに。

どう考えても彼女の方が傷つくのに。

……流れる涙を彼女に見せたくは無かった。


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