過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」京太郎「その7ですね（裏声）」【龍門渕】
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849: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2012/09/30(日) 02:22:07.19 ID:uTDf28gR0
京太郎「……こんなことしなくてもいいんですよ」

目の前までやってきて……布団の上にのって俺は彼女を抱きしめた。

衣「……京太郎？」

京太郎「こんなことしなくてもいいんです」

ぎゅ、とぎゅーっと。

今まで苦しい思いをさせてきた彼女をぎゅっと抱きしめた。

衣「……く、苦しいぞ京太郎」

京太郎「……ごめんなさい、衣さん」

衣「……京太郎」

京太郎「今まで苦しい思いをさせてきて、すいませんでした、衣さん」

衣「……」

京太郎「……衣さん」

京太郎「もし、こんな俺でいいのなら」

京太郎「……返答を」

京太郎「……告白の返答をしてもいいですか？」

衣「……」

衣「……ああ」

京太郎「……」

京太郎「……俺」

京太郎「須賀京太郎は」

京太郎「天江衣さんのことが」

京太郎「……」

たった10日。

10日で彼女はここまで変わり、俺はここまで落ちぶれた。

いったい何が原因だったのか、なんて問いかけても答えは出ない。

……ただ、10日間の少ない思い出が蘇って。

時折映る一さんや透華さんの思い出にもちゃんと目を向けて。

そして、それを乗り越えて、その上で。

その上で俺は――

京太郎「……」

京太郎「好き……です」

――彼女を抱きしめ。

彼女の顔を見ないように、彼女の顔を見られないように。

こんな情けない顔を見られないように、と強く、強く抱きしめ。

……俺は。

そう、返事をしたのだった。

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