過去ログ - 杏子「ホグワーツ?」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/28(金) 09:44:29.41 ID:egDxkjz6o
「きみに異存は無いだろうと思うが、もし、ホグワーツへの入学を受け入れるつもりなら――」
「もちろんだ!」
「それなら、わしを『先生』と呼びなさい。『命令』も禁止じゃ」
 杏子の表情が硬くなった。それから、がらりと人が変わったように丁寧な声で言った。
「すみません、先生。先生には『命令』できないみたいですね。それから、どうぞ、アタシに見せていただけませんか――?」
 ダンブルドアは頷くと、背広の内ポケットから杖を取り出し、隅にあるみずぼらしい洋箪笥に向けて、気軽にひょいと一振りした。
 洋箪笥が炎上した。
 杏子は飛び上がった。しかし、杏子が食ってかかったときにはもう、炎は消え、洋箪笥は全く無傷だった。
 杏子は、洋箪笥とダンブルドアを交互に見つめ、それから貪欲な表情で杖を指差した。
「そういう物はどこで手に入れられますか?」
「すべて時が来たれば」ダンブルドアが言った。
「それから、箪笥の中の盗品はそれぞれの持ち主に謝って、返しなさい。」
 杏子は初めて怯えた表情をした。
「きちんとそうしたかどうか、わしにはわかるのじゃよ。注意しておくが、ホグワーツでは盗みは許されない」
 杏子は恥じ入る様子をさらさら見せなかった。冷たい目で値踏みするようにダンブルドアを見つめ続けていたが、やがて感情のない声で言った。
「はい、先生」


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