過去ログ - 杏子「ホグワーツ?」
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145:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/10/04(木) 11:07:09.45 ID:Wem+812yo
 次にマダム・フーチは、箒の端から滑り落ちないように箒にまたがる方法をやって見せ、生徒たちの列の間を回って、箒の握り方を直した。
マルフォイがずっと間違った握り方をしていたと先生に指摘されてたので、さやかと杏子は大喜びだった。

「さあ、私が笛を吹いたら、地面を強く蹴ってください。箒はぐらつかないように押さえ、二メートルぐらい浮上して、
それから少し前屈みになってすぐに降りてきてください。笛を吹いたらですよ――一、二の――」

 ところが、恭介は緊張するやら怖気づくやら、一人だけ地上に置いてきぼりを食いたくないのやらで、
先生の唇が笛に触れる前に思いきり地面を蹴ってしまった。

「こら、戻ってきなさい!」

 先生の大声をよそに、恭介はシャンペンのコルク栓が抜けたようにヒューッと飛んでいった――
四メートル――六メートル――三人は恭介が真っ青な顔でグングン離れていく地面を見下ろしているのを見た。
声にならない悲鳴を上げ、恭介は箒から真っ逆さまに落ちた。そして……

 ガーン――ドサッ、ポキッといういやな音をたてて、恭介は草の上にうつぶせに墜落し、草地にこぶができたように突っ伏した。
箒だけはさらに高く高く昇り続け、「禁じられた森」の方へユラユラ漂いはじめ、やがて見えなくなってしまった。


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