34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/29(土) 09:50:39.60 ID:Sw3uTU+qo
グリップフックが扉の鍵を開けた。緑色の煙がモクモクと吹き出してきた。それが消えたとき、杏子はあっと息をのんだ。
中には金貨の山また山。高く積まれた銀貨の山。そして小さな銅貨までザックザクだ。
「みーんなおまえさんのだ」ハグリッドはほほえんだ。
全部アタシのもの……信じられない。孤児院じゃ駄菓子も買えないほど貧乏だったのに。
ロンドンの地下深くに、こんなにたくさんのアタシの財産がずっと埋められていたなんて。
ハグリッドは杏子がバックにお金を詰め込むのを手伝った。
「金貨はガリオンだ。銀貨がシックルで、銅がクヌート。十七シックルが一ガリオン、一シックルは二十九クヌートだ。
簡単だろうが。よーしと。これで、二、三学期分は大丈夫だろう。残りはちゃーんとしまっといてやるからな」
ハグリッドはグリップフックの方に向き直った。
「次は七百十三番金庫を頼む。ところでもうちーっとゆっくり行けんか?」
「速度は一定となっております」
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