35:ss初めてで、文才もなくて、原作に依存してるから厳しいというのもあります。力不足で申し訳ない[saga]
2012/09/29(土) 09:53:20.27 ID:Sw3uTU+qo
七百十三番金庫には鍵穴がなかった。
「下がってください」
グリップフックがもったいぶって言い、長い指の一本でそっとなでると、扉は溶けるように消え去った。
「グリンゴッツの小鬼以外の者がこれをやりますと、扉に吸い込まれて、中に閉じ込められてしまいます」
とグリップフックが言った。
「中に誰か閉じ込められてないかどうか、時々調べるのか?」と杏子が聞いた。
「十年に一度ぐらいでございます」
グリップフックはニヤリと笑った。こんなに厳重に警護された金庫だもの、きっと特別なすごいものがあるに違いない。
杏子は期待して身を乗り出した。少なくともまばゆい宝石か何かが……。中を見た……なんだ空っぽじゃないか、とはじめは思った。
次に目に入ったのは、茶色の紙でくるまれた薄汚れた小さな包みだ。床に転がっている。
ハグリッドはそれを拾い上げ、コートの奥深くしまい込んだ。杏子はそれがいったい何なのか知りたくてたまらなかったが、聞かない方がよいのだとわかっていた。
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