過去ログ - 杏子「ホグワーツ?」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)
2012/09/28(金) 09:38:49.27 ID:egDxkjz6o
「ここにお伺いしましたのは、お手紙にも書きましたように、佐倉杏子について、将来のことを相談するためです」ダンブルドアが言った。
「ご家族の方で?」ミセス・コールが聞いた。
「いいえ私は教師です」ダンブルドアが言った。
「私の学校に杏子を入学させるお話で参りました」
「では、どんな学校ですの?」
「ホグワーツという名です」ダンブルドアが言った。
「それで、なぜ杏子にご関心を?」
「杏子は、我々が求める能力を備えていると思います」
「奨学金を獲得した、ということですか? どうしてそんなことが? あの子は一度も試験を受けたことがありません」
「いや、杏子の名前は、生まれたときから我々の学校に入るように記されていましてね――」
「誰が登録を? ご両親が?」
 ミセス・コールは都合の悪いことに、間違いなく鋭い女性だった。ダンブルドアもそう思った。ビロードの背広のポケットから杖をするりと取り出し、同時にミセス・コールの机から、まっさらな紙を一枚取り上げた。
「どうぞ」
 ダンブルドアはその紙をミセス・コールに渡しながら杖を一回振った。
「これですべてが明らかになると思いますよ」
 ミセス・コールの目が一瞬ぼんやりして、それから元に戻り、白紙をしばらくじっと見つめた。
「すべて完璧に整っているようです」
「紙を返しながら、ミセス・コールが落ち着いて言った。そしてふと、ついさっきまではなかったはずのジンの瓶が一本と、グラスが二個置いてあるのに目を止めた。
「あー――ジンを一杯いかがですか?」ことさらに上品な声だった。
「いただきます」
 ダンブルドアがニッコリした。


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