50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:28:20.76 ID:eSSveo1wo
「こんにちは」二人がぎこちなく挨拶した。
「おお、そうじゃ」と老人が言った。
「そうじゃとも、そうじゃとも。まもなくお目にかかれると思ってましたよ佐倉さん」
オリバンダー老人はまどかに近づいて言った。
「お母さんと同じ目をしていなさる。あの子がここに来て、最初の杖を買っていったのがほんの昨日のことのようじゃ。
あの杖は二十六センチの長さ。楓の木でできていて、振りやすい、妖精の呪文にはぴったりの杖じゃった」
「わ、私は鹿目!鹿目まどかです!」
「佐倉はアタシだ」
オリバンダー老人は今度は杏子に近づいて言った
「おお失礼。しかし良く似ていなさる。あなたはお父さんと同じ目をしていなさる。
お父さんの方はマホガニーの杖が気に入られてな。二十八センチのよくしなる杖じゃった。
どれより力があって変身術には最高じゃ。いや、父上が気に入ったと言うたが……
実はもちろん、杖の方が持ち主の魔法使いを選ぶのじゃよ」
オリバンダー老人が、ほとんど鼻と鼻がくっつくほどに近寄ってきたので、
杏子には自分の姿が老人の霧のような瞳の中に映っているのが見えた。
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