6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/28(金) 09:41:02.46 ID:egDxkjz6o
ミセス・コールは事務所を出、石の階段へとダンブルドアを案内し、通りすがりにヘルパーや子どもたちに指示を出したり、叱ったりした。孤児たちは、みんな同じ灰色のチュニックを着ていた。まあまあ世話が行き届いているように見えたが、子どもたちが育つ場所としては、ここが暗いところであるのは否定できなかった。
「ここです」
ミセス・コールは、二階の踊り場を曲がり、長い廊下の最初のドアの前で止まった。ドアを二度ノックして、彼女は部屋に入った。
「杏子? お客様ですよ。こちらはダンバートンさん――失礼、ダンダーボアさん。この方はあなたに――まあご本人からお話していただきましょう」
ダンブルドアが部屋に入ると、ミセス・コールがその背後でドアを閉めた。殺風景な小さな部屋で、古い洋箪笥、木製の椅子一脚、鉄製の簡易ベッドしかない。
佐倉杏子は赤い髪を黒いリボンで腰まで届くポニーテールにしていた。赤い鋭い目付きで、ダンブルドアの異常な格好を舐めるようにみている。
180Res/135.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。