60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:49:15.04 ID:eSSveo1wo
「うーん……オーケー」
さやかはカートをくるりと回して、柵をにらんだ。頑丈そうだった。
さやかは歩きはじめた。九番線と十番線に向かう乗客が、さやかをあっちへ、こっちへと押すので、さやかはますます早足になった。改札口に正面衝突しそうだ。
そうなったら、やっかいなことになるぞ……カートにしがみつくようにして、さやかは突進した――柵がグングン近づいてくる。もう止められない――カートがいうことをきかない――あと三十センチ――さやかは目を閉じた。
ぶつかる――スーッ……おや、まだ走っている……さやかは目を開けた。
紅色の蒸気機関車が、乗客でごったがえすプラットホームに停車していた。
ホームの上には『ホグワーツ行特急11時発』と書いてある。
振り返ると、改札口のあったところに九と四分の三と書いた鉄のアーチからお母さんが出てくるのが見えた。やったぞ。
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