72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/10/01(月) 11:34:55.07 ID:n6SrTlTIo
「でもマグルの世界では写真は全く動かないよ」
「そうなの? 変なのー」まどかが驚いたように言った。
ダンブルドアが写真の中にソーッと戻ってきてちょっと笑いかけたのを見て、杏子は目を丸くした。
さやかとまどかがチョコを食べるのに夢中の間、杏子は写真に夢中だった。さやかたちが次々と開けたカードをじっくり観察した。
そのうちに車窓には荒涼とした風景が広がってきた。整然とした畑はもうない。
森や曲がりくねった川、うっそうとした暗緑色の丘が過ぎていく。
コンパートメントをノックして、薄い茶髪の少年が入ってきた。さやかの幼馴染だ。
「恭介!」さやかが立ち上がった。
「ああさやか。ごめんね。僕のヒキガエルをみかけなかった?」
三人が首を振ると、恭介はうなだれた。
「いなくなっちゃった。僕から逃げてばかりいるんだ!」
「きっと出てくるよ」まどかが言った。
「うん。もし見かけたら……」恭介はしょげかえってそう言うと出ていった。
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