9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/28(金) 09:43:37.83 ID:egDxkjz6o
「その通り」ダンブルドアが言った。
「じゃ……じゃ、アタシができるのは魔法?」
「きみはどういができるのかね?」
「アタシの言葉には不思議な力がある。アタシが本気で命令したら逆らえない」
杏子は震える声で言った。首から頬えと、たちまち興奮の色が上ってきた。熱があるかのように見えた。ダンブルドアは眼を見張った。
「一言だけだ。でも絶対だ。」
脚が震えて杏子は前のめりに倒れ、またベットの上に座った。頭を垂れ、祈りのときのような姿勢で、杏子は両手を見つめた。
「アタシはほかの人とは違うんだって、知っていた」
震える自分の指に向かって、杏子は囁いた。
「アタシは特別だって、わかっていた。何かあるって、ずっと知っていたんだ」
「ああ、きみの言うとおり」
ダンブルドアはもはや微笑んでいなかった。杏子をじっと観察していた。
「君は魔女だ」
杏子は顔を上げた。表情がまるで変わっていた。激しい喜びが現れている。しかし何故かその顔は、より美少女に見えるどころか、むしろ端正な顔立ちが粗野に見え、ほとんど獣性をむき出した表情だった。
「じゃあアンタは魔法使いなのか?」
「いかにも」
「証明しろ」
即座に杏子が言った。「真実を言え」と言ったときと同じ命令口調だった。
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