125:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/09/30(日) 18:54:34.31 ID:acd2hzuCo
その時、屋上の扉の開く音が聞こえた
あたしは、その音のする方向に目を向ける
そこに立っていたのは、今絶対ここにいてはいけない人だった
126:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/09/30(日) 18:55:00.49 ID:acd2hzuCo
さやか「ま、まどか。聞いて、違うの」
まどかはあたしに向かって歩き出す
まどかは下を向いていて、表情はよく見えないけれど
127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/09/30(日) 18:55:26.90 ID:acd2hzuCo
次の瞬間、あたしの左の頬を衝撃が襲った
その場所が熱い
だけどすぐに、その熱さは痛みで、あたしはまどかにはたかれたのだと理解する
128:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/09/30(日) 18:55:52.72 ID:acd2hzuCo
他に誰もいなくなった屋上に、あたしは一人ぽつんと立ちつくしていた
こんなつもりじゃなかった
こんなことになるはずじゃなかった
129:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/09/30(日) 18:56:22.27 ID:acd2hzuCo
まどかは、あたしが好きだったと言っていた
ずっと好きだったって言ってくれた
だけどあたしは、そんなまどかに今まで何をしてきただろう
130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/09/30(日) 18:56:48.71 ID:acd2hzuCo
ごめん、まどか
気付いてあげられなくて、ごめん
そして、今さらになってもう一つ気付く
131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/09/30(日) 18:57:15.83 ID:acd2hzuCo
あたしが魔法少女になったのだってそう
恭介の怪我を治すために、あたしは魔法少女になったんだって思っていたけど
でも本当は違った
132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/09/30(日) 18:57:42.03 ID:acd2hzuCo
だけど、もう遅かった
あたしが自分の気持ちに気付いたのは、なにもかも終わってしまった後だった
あたしはきっと、まどかに嫌われた
133:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/09/30(日) 18:58:08.59 ID:acd2hzuCo
あたしは地べたに座り込む
あたしの目からは、いつの間にか涙があふれてきていた
その涙は、頬をつたって流れ落ちる
134:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/09/30(日) 18:58:34.40 ID:acd2hzuCo
携帯に着信を知らせる音楽が流れる
最近のあたしのお気に入りの、J-POPのラブソング
そういえば少し前、まどかと一緒にCDを買いに行ったこともあったっけ
135:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)
2012/09/30(日) 18:59:02.98 ID:acd2hzuCo
あれから、何日たったかな
時間の感覚が曖昧で、もうずいぶん長い間外に出てない気がするけど
あたしは携帯を手にとって開く
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