過去ログ - 安価で女装ギャルゲー風SS part6 -SS速報VIP

過去ログ - 安価で女装ギャルゲー風SS part6

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175: ◆EEWQeQ.ZIg[saga]
2012/10/02(火) 21:37:41.95 ID:elaIqivC0
1、自由行動「迷った先（割とここらへんに近い）に作った秘密基地」

……そう言えば、貴方が初めて外出した時。
なんだか、見た事があるような場所があった。あの時は気のせいと思っていたが、もしかして……。

貴方は電車に乗る前に、その場所に向かった。

……やはり、そうだ。

ここは、貴方と妹が小学生の身で遠出をしようと考え、実際に行動し、迷った場所だ。
電車に乗り、窓から覗ける移り行く景色に興奮し、見知らぬ地に訪れて。
後先考えずに突き進み、やがて迷った事に気付き始め、それでも、本当に知らない場所に二人でいるのが楽しくて。

なんと、豪胆な事に、迷った先で秘密基地だなんて言って、小さな小屋を組み立てた気がする。
小屋と言っても、その辺にあった段ボールを重ねて、屋根を作って雨宿りができるようにした程度。
秘密基地にするにはあまりにも急造だったが、貴方と妹は、秘密基地支部一号なんて言って。

確か、その場所は生い茂った雑草の奥。どこかの広いところ、だった気がする。

貴方は小走りで、その場所に向かう。

貴方「……ああ、そりゃ、そうだ」

つい、貴方は呟いた。まっさらになった空き地を見て、力無く。
記憶が正しければ……いや、間違えるはずもない。
この近辺で、あの記憶と一致する広さを持つ敷地はここだけ。
もしかしたら少しずれているのかもしれない。しかし、周囲には家だのビルだの、どっちにしても、既に潰されている。

貴方と妹の思い出は、時の流れで風化してしまったらしい。

……期待していたわけではない。だけど、悲しい。
妹が消えてしまった事を、こうして改めて視覚化されてしまったようで。

……へこんでいる場合ではない。時間は限られているのだ。

今思えば、貴方は一度、ここに来ていたのか。
もしかしたら、あの学院の生徒の中に、貴方がここですれ違った人がいたのかもしれない。

そんな事は置いといて、貴方は思い出しながら考える。

ここから一番近い場所で、妹との思い出の場所はどこだっただろう？

1、自由行動
2、一度、地元に戻ろう

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