過去ログ - 安価で女装ギャルゲー風SS part6 -SS速報VIP

過去ログ - 安価で女装ギャルゲー風SS part6

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186: ◆EEWQeQ.ZIg[saga]
2012/10/02(火) 22:38:23.40 ID:elaIqivC0
4、使用人男と話す「好きな人ができた事」

貴方「そう言えば、僕、好きな人ができたんだ」

使用人男「それは……お目出度い事と存じます」

使用人男は一瞬目を丸くして、その後、優しく微笑んだ。

貴方「眼鏡さんって、言うんだ。メガネを掛けていて、いつも目はきりっとしていて、つんとしていて、口調もちょっと厳しい」

貴方「でも、僕には優しくしてくれる。僕の事を、本当に、よく考えてくれる」

貴方「人の事を考えられる、良い子だと思う。それでいて、自分の事を守り、通す芯の強さもある」

貴方「ただ、ちょっとだけ、心が弱い。責任には、強いと思うんだけど」

貴方は思い付く限り、眼鏡の特徴と貴方が思う印象を述べた。
恋は盲目と言うのが発動しているのか、悪いところは、口から出ない。

使用人男は頷きながら、貴方の話を黙って聞き続けてくれる。

貴方「……それで、その人は僕が、男だって知っている」

しかし、その言葉には、眉を顰めた。

貴方「知っているんじゃなくて、僕が言ったのだけれど」

使用人男「……左様でございますか」

貴方「つい、ね。だけど、それでも眼鏡さんは対応を変えなかった。まあ、少しだけ警戒されたみたいだけど」

使用人男「旦那様の言い付けを、守れなかったと言う事になりましょうか」

貴方「守る気なんて……」

そんなもの、初めから無かったと言っても良い。
元より貴方には似合わない命令だったのだ。父の言葉は正しくても、人を見る目が無かった。

貴方「あの人の前だと、やる気無くなっちゃうよ」

極めつけに、それだった。眼鏡と仲良くなったあの時から、既に貴方は、あらゆる「家の定め」を放棄していたと言っても良い。
ただ、それに後悔はない。貴方の心に基づいた貴方の行動だ。

貴方はそうして、使用人男と話して過ごした。

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