過去ログ - 安価で女装ギャルゲー風SS part6 -SS速報VIP

過去ログ - 安価で女装ギャルゲー風SS part6

↓ 1- 覧 板 20

292: ◆EEWQeQ.ZIg[saga]
2012/10/04(木) 22:19:57.78 ID:9NEVe94N0
1、広場にいる

貴方は暑さを堪え、広場にいる事にした。

手近なベンチに座り、周囲を見渡す。
改めてみると、貴方と同じく、日差しに反抗して広場にいる生徒は多い。
だいたい、額に粒のような汗を浮かべて、眉間に皺を寄せている。
休憩のつもりで来ているのだろうが、そんな様子では本末転倒どころか余ってマイナス。

しかしそれは貴方が言えた事ではないので、同じ事を考えた同類として、軽く同情するだけにとどめる。

鉢巻「あれ、――さん」

不意に名前を呼ばれ、貴方はその方を向く。
いたのは、鉢巻。手ぶらな事から察して、貴方と同じく休憩に来たのだろうか？

貴方「鉢巻さん」

鉢巻「何してんの、こんなとこで？」

貴方「まあ、休憩と言うのかしら……」

あははと笑いながら、貴方は返す。こんな状況では休憩にならないと分かっているだけ、自分でも滑稽と思う。

鉢巻「あー……じゃああのバカと同じだ」

貴方「あのバカ？」

鉢巻「ん」

呆れた顔をして、鉢巻は右手の親指で曰くバカを指す。
その先にいたのは……貴方の記憶が正しければ、体育祭で鉢巻の二人三脚の相方を務めた生徒。

鉢巻「話があるって言ってんのに、忘れてどっか行って、探したらこんなとこにいたよ……」

貴方「大変ね……」

鉢巻「ほんとだよ。じゃあね、――さん。また」

手を振って、鉢巻は生徒の方へと走っていく。
貴方も手を振って、その姿を見届ける。

鉢巻が生徒の許に着いて、生徒を一発叩いて、何やら怒鳴って、声は聞こえないが、話は解決したらしい。
怒りながら、生徒を引き摺って行った。

貴方「……平和だなぁ」

野蛮な光景を見ながら、貴方は呟く。暴力的ではあったが、穏やかの証明でもあると思う。

貴方は日差しを我慢しながら、広場で過ごした。

<<前のレス[*]｜次のレス[#]>>

1002Res/428.80 KB

↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。

VIPサービス増築中！
携帯うpろだ|隙間うpろだ