過去ログ - 安価で女装ギャルゲー風SS part6 -SS速報VIP

過去ログ - 安価で女装ギャルゲー風SS part6

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852: ◆EEWQeQ.ZIg[saga]
2012/10/13(土) 01:46:35.98 ID:JfCaMJpZ0
眼鏡「…………あ、甘かったわね」

貴方「そう、ですねっ」

ケーキを食べた貴方と眼鏡の間には、言葉にできない空気が漂っていた。
決して悪い物ではない。むしろ、心地良い物と言って良い。
ただ、恥ずかしいだけで。

そうして、貴方と眼鏡は黙りこくる。

貴方「あ、そうでした」

このままではいけないと、貴方は唐突に、プレゼントを取り出す。

貴方「はい、眼鏡さん。プレゼントです」

貴方はマグカップの片割れと、誕生日チックな包みで覆われたカーネリアンのブレスレットを同時に差し出す。

眼鏡「…………え？」

貴方「プレゼントです」

眼鏡「どっちが？」

貴方「両方です。どっちとも決められなかったので、両方持ってきました」

眼鏡はじっと、二つのプレゼントを見つめる。

眼鏡「……一つで、十分じゃないの？」

貴方「そうですが……選べませんでした」

眼鏡「……ありがとう、――さん」

眼鏡「二つとも、ありがたく貰うわ」

言って、眼鏡の目から涙が流れる。唐突に、しかし、眼鏡は動じず、ハンカチを取り出して涙を拭う。

眼鏡「ごめんなさい。嬉しくて、つい……ありがとう、――さん」

ハンカチで涙を拭きながら、眼鏡は、感謝の言葉を並べる。
断られなかったばかりか、喜ばれた。貴方の考えは杞憂だったのだろうか？

眼鏡「うん。両方とも、貰う。だって片方しか選ばなかったら、処理が大変だから」

貴方「……良かったです」

貴方は受け取った貰えた事に安心し、一息吐く。

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