過去ログ - 【微安価】久「麻雀を?」京太郎「ええ、教えてください」
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609: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2012/10/05(金) 20:51:43.69 ID:ZQDJBcNeo

京太郎「うわあ、なんだかすごいな……これ」


 通されたテーブル席には、御品書きの他にクリアファイルが置いてある。

 戯れに開いてみるが、その中には、大和芋の説明が載っていた。

 こんなものか、と眺める。

 どうにも、店側の努力というか舞台裏が示されているような感じがして、変な気分だ。

 何かを食べるときは、そういうことを気にしないで、純粋に食べたい。

 店に入ったときは折角の気分だったのだが、どうにも歯車が違ったような感覚を覚える。


京太郎(そう思うと、なんか“いかにも”って店なんだよな)

京太郎(店内の内装にお金をかけているようだし、大丈夫なのかな、この店)


 などと、余計な事まで考えてしまう。

 だが、京太郎の経験から鑑みるに、この手の店は長続きしない。

 店側の熱意と、客側のそれが一致しているとは限らないのだ。

 その辺りの不和が、何となく客足を遠ざけてしまう。

 入ったときほどの好奇心も薄れ、半ば冷静にメニューを見やる。

 どれも、量はそれなりにある。腹ごしらえには、十分だろう。


京太郎「すみません。あ、これと……はい、これを。お願いします」


 注文も済んでしまえば、やる事がない。

 同年代の人間は、こんなときにどう過ごしているのだろうか。

 改めて、自分はつまらない人間だな……と自嘲する。

 本当に、何をやっているんだか。

 手持ち無沙汰のまま、清潔な店内を見回す。店主は厨房に引っ込んでしまい、他に店員も、客もいない。

 なんとも、やる事がないな……と穏やかな店の静寂に身を任せて、頬杖を付く。





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