過去ログ - 魔法少女マテリアル☆まどか
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21: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/09/29(土) 18:57:28.67 ID:wzXOjhvP0
再び魔女が動き出す。
どんなものでも噛み砕いてしまいそうな鋭い牙を構えた顎が、少女を噛み砕かんとして迫る。

「そんなに食いたきゃ、これでも食ってろ!」
迫り来る魔女に、少女は何かを放り投げる。
魔女はそれを意にも介さず飲み込み、更に少女目掛けて突き進む。だがその直後、再び激しい爆発が生じる。
それは魔女の体内より生じたもので、内側から光に焼かれ、魔女の表情が苦悶に歪む。
だが、それでも魔女を倒すには至らない。
魔女はまるで蟲が脱皮するかのように傷ついた身体を脱ぎ捨て、一回り小さくなった姿で更に少女へと迫った。
「しぶといね、ったく」
小さく呟き、少女は矢継ぎ早に何かを放り投げる。
それは次々に爆発し、光の炸裂を生み出していく。だがそれは、魔女を捉えるには至らない。
身体が小さくなった事で機動性が増したのか、魔女は続けざまに生じる爆発を全て回避していた。

「ふん、面倒臭いね。……丁度いいや、こいつで一気に決めるよ」
苛立たしげに鼻を鳴らし、少女は魔女を睨み付ける。
けれどその視界の端に何かを見つけて、その唇が吊り上った。

突如として少女は走り出す。
爆発の雨が止んだことで、余裕が出来た魔女も少女の後を追う。
爆発に煽られ傷ついた身体を今一度脱ぎ捨て、更に一回り小さく、そして速くなる。
恐るべき速度で魔女は迫り、その牙は今にも少女を噛み砕こうとしていた。
だがそれに先んじて一歩早く、少女はそれを掴み取った。
それは人の頭ほどもある巨大なロリポップ。
血の色のような赤と、目に痛々しい蛍光色の青の混じったそれは、とてもではないが食欲をそそられるようなものではない。
けれど、少女にはそれで十分だった。

「ぶっ……壊れなぁっ!!!」
握り締めたそれを、少女はすぐ背後にまで迫っていた魔女に叩き付けた。
巨大なロリポップが魔女の顔面にめり込み、そして一際大きな爆発が巻き起こった。


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