28: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/10/01(月) 02:33:16.98 ID:OoeWSQId0
「ええと、それで……アクア、さん?」
なにやら物思いに耽っている様子のアクアに、マミが静かに声をかけた。
「……ああ、そうそう。そういやこっちの話もまだだったね。
そう、あたしはアクアだよ。名乗ってやったんだから、あんたらも名乗りな」
「そうね、私は巴マミ。見ての通り……とは言えないけれど、魔法少女よ」
既にマミの服は魔法少女のそれではなく、彼女らの通う見滝原中学校の制服へと変わっていた。
結界が解ければそこはもう日常の世界。魔法少女の姿のままでは、いささか目立ってしまう。
「あ、あたし……美樹さやか。一応魔法少女……見習い、って感じかな」
「私は、鹿目まどか。えと、同じく魔法少女見習い……かな?」
未だ緊張の抜けない表情で、さやかとまどかもそう答えた。
とは言えその緊張の理由は、魔女との戦いによるそれというよりは
恐るべき破壊を生み出したアクアの存在によるところが大きかった。
「で、なにこの妙な生き物。あんたらのペット?」
「ペット扱いは心外だな、ボクはキュゥべえって言うんだ。よろしくね、アクア」
「あ、喋った。動物なのに喋るなんて、面白いねー、うりうり」
今更ではあるが、キュゥべえは見た目自体は愛くるしい生き物である。
よくできたぬいぐるみのようにも見える、その見た目がえらく気に入ったのか、アクアはキュゥべえに手を伸ばした。
撫でてみたり持ち上げてみたり、耳を軽く引っ張ってみたり、アメ玉を食らわそうとしてみたりと
その後はもうやりたい放題である。いい加減に辟易した様子のキュゥべえが
マミに助けを求めるような視線を送った。
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