607: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:42:34.56 ID:82esDMmt0
口篭る俺を見ながら、入須は少しだけ声を大きくし、俺に告げた。
入須「答えを出すのは、この花火大会が終わるまで」
入須「それでいいな」
608: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:43:19.90 ID:82esDMmt0
過去
〜古典部〜
俺は、部室で勉強をしていた。
609: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:43:46.76 ID:82esDMmt0
しかし、どうにも……教え方が下手すぎた。
例えば、俺が式の組み立て方……答えが出る経緯を忘れ、悩んでいた時。
俺の目の前に座るこいつは、答えをざっくりと言い、途中の経過は全く教えてくれない。
610: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:44:13.61 ID:82esDMmt0
奉太郎「……」
える「……」
奉太郎「……」
611: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:44:39.27 ID:82esDMmt0
奉太郎「……ふう」
俺は回していたペンを置き、千反田に向け口を開く。
奉太郎「何か、言いたい事でもあるのか」
612: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:45:05.58 ID:82esDMmt0
正確に言えば、取り組もうとした時だった。
える「だ、駄目です!」
奉太郎「な、なにが」
613: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:45:32.59 ID:82esDMmt0
全く、満足に勉強も出来たものでは無い。
しかしまあ……その気になる事を解決出来たなら、千反田も幾分か落ち着くだろう。
なら、俺がやるべき事は一つ。
614: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:46:08.28 ID:82esDMmt0
奉太郎「なんだ、シャーペンマニアでは無かったのか」
える「どちらかと言うと、筆の方が好みです」
える「いえ、そうでは無くてですね」
615: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:46:35.17 ID:82esDMmt0
奉太郎「……何をしているんだ」
える「う、うまくできません」
ああ……そういう事か。
616: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:47:01.16 ID:82esDMmt0
奉太郎「……俺も気付けば出来ていたからな」
える「でも、私には全然出来そうに無いですよ」
奉太郎「うーん……」
617: ◆Oe72InN3/k
2012/10/21(日) 18:47:28.52 ID:82esDMmt0
俺がそう言うと、千反田は若干焦りながら答える。
える「あ、そ、それとこれとは別です」
える「そんな事より、私にも教えてください」
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